
便潜血陽性
便潜血陽性
便潜血とは、便に血が混ざっていないか調べる検査です。食道や胃、腸といった消化管で炎症や潰瘍、ポリープやがんなどの腫瘍が生じた場合に、便に血が混じることがあります。便潜血検査はこのような消化管の病気の有無を推し量るのに有用で、簡易的に行えることから、健康診断や人間ドックでも利用されています。
消化管からの出血量が多いと便が赤色や黒色に変化し、血便となって肉眼で分かりますが、出血量が少ない場合には肉眼で確認することができません。便潜血検査では、採取した便に試薬を混ぜてその変化をみる方法が用いられます。それによって肉眼で確認できないような出血も検出することができます。
便潜血検査で陽性になったからといって、必ずしも消化管から出血しているとは断定できません。トイレでいきんだ際に肛門の皮膚が切れる切れ痔(裂肛)で便に血が混じったり、女性の場合、月経血が混入したりすることがあります。
しかし、大腸がんをはじめとする消化管の病気の可能性も高いため、便潜血で陽性が出た場合には精密検査につなげることが大切です。
しかし、大腸がんをはじめとする消化管の病気が隠れている可能性も十分にあります。実際に、便潜血陽性の方の1〜2%に大腸がんが見つかると言われています。
そのため、便潜血検査で陽性が出た場合は、必ず精密検査を受けることが大切です。 「どうせ痔だろう」と自己判断で放置してしまうことは、早期発見のチャンスを逃すことにつながりかねません。早めに消化器専門医に相談をしましょう。
便潜血検査は、あくまでも便の中に血液が混入していないかを調べる検査です。大腸がん・大腸ポリープだけでなく、痔や腸の炎症などでも陽性になります。
また、大腸がんや大腸ポリープがあっても出血を起こさなければ陰性になってしまうため、進行した大腸がんを見逃してしまうこともあります。
便潜血検査では、採便容器に詳しい説明が記載されています。
量の不足や過剰により、正しい診断ができなくなることがありますので、必ず適量を守って採取してください。
血液に含まれるヘモグロビンは、室温である25℃で保存した場合、1週間で残存率が約半分にまで下がります。そのため、提出される受診日より1週間前までの便が検査可能です。
異なる日の排便でそれぞれ採取した便を検査します。継続的な出血がない場合も、別日に2回採取することで発見率を高めることが可能です。
当院では、患者様の負担を最小限に抑え、安心して検査を受けていただける環境を整えています。
「便潜血陽性」という結果を受け取ると、多くの方が不安を感じ、すぐにでも検査を受けたいと思われるでしょう。ふくろう内科クリニックでは、そのような患者様の不安に寄り添い、緊急性の高い方には可能な限り早急な検査対応を行っております。出血や腹痛などの症状がある場合は、お電話にてご相談ください。お待たせすることなく、迅速に適切な検査をご案内いたします。
当院の院長は、日本消化器内視鏡学会専門医の資格を持つ、消化器内視鏡検査の経験豊富な医師です。数多くの症例を経験してきた専門医が、患者様一人ひとりの状態を丁寧に診察し、高精度な内視鏡システムを用いて微細な病変も見逃さないよう、慎重に検査を行います。検査結果についても、専門医がわかりやすく丁寧にご説明し、今後の治療方針についても患者様と一緒に考えてまいります。
大腸カメラ検査に対して、「痛い」「苦しい」といったイメージをお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。当院では、患者様がリラックスして検査を受けられるよう、ご希望に応じて鎮静剤(麻酔)を使用しています。鎮静剤を使用することで、ウトウトと眠っているような状態で検査が進み、ほとんど苦痛を感じることなく検査を終えることができます。検査後もリカバリールームでゆっくりお休みいただけますのでご安心ください。
陽性になれば大腸カメラで精密検査を行うわけですが、ただの痔であることもしばしばあります。そのため翌年に再度陽性になっても「また痔が原因じゃないか?」と大腸カメラをやりたがらない方もいらっしゃいます。
しかし、中には切除適応の大腸ポリープが見つかる方や、前回の大腸カメラで見つけられなかった病変があった方もいるため、陽性の方はほったらかしにしないでまずは当院へご相談ください。