機能性ディスペプシアの症状と原因|ふくろう内科クリニック|日野市豊田駅

「豊田駅」より徒歩9分多摩平 Tomorrow PLAZA 1階
042-585-2960
ヘッダー画像

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアの症状と原因|ふくろう内科クリニック|日野市豊田駅

機能性ディスペプシア(FD)とは

機能性ディスペプシア(FD)とは

機能性ディスペプシア(Functional Dyspepsia)は、胃の消化機能に明確な異常がないにもかかわらず、慢性的な上腹部不快感や痛みが続く消化器疾患です。症状は食事と関連することが多く、食後すぐに満腹感や不快感を感じたり、胃の不快感が続いたりする特徴があります。

機能性ディスペプシアの主な症状

上腹部不快感

食後すぐに膨満感や不快感を感じることがあります。

早満腹感

少量の食事ですぐに満腹感を感じることがあります。

上腹部痛

軽い痛みから重度の痛みまで、上腹部に痛みが現れることがあります。

胃もたれ

食事後に胃の重さや膨満感を感じることがあります。

胃痛

食後や空腹時に胃の痛みを感じることがあります。

胃部不快感

上腹部に不快感や圧迫感を感じることがあります。

早期飽食感

食事を摂った後でもすぐに飽食感が現れることがあります。

食欲不振

食事を楽しめず、食欲が減退することがあります。

胸焼け

胃酸が逆流して胸に灼熱感や酸っぱさを感じることがあります。

機能性ディスペプシア(FD)の原因

機能性ディスペプシアの原因は複雑で、まだ完全には解明されていない状態ですが、考えられる原因はいくつかあります。

神経過敏性

消化器系の神経が過敏に反応し、胃の運動や感覚に影響を及ぼすことが考えられます。これにより、普通の刺激や食事でも不快感や痛みが引き起こされる可能性があります。

胃酸分泌の異常

胃酸分泌が異常な場合、胃内の酸が食道に逆流し、不快感や痛みを引き起こすことがあります。しかし、全ての患者で胃酸分泌の異常が確認されるわけではありません。

消化器運動の異常

胃の収縮や排出の運動が異常な場合、胃の内容物の移動に問題が生じ、不快感や痛みが現れる可能性があります。

感覚過敏性

胃内の圧力や運動が通常よりも強く感じられる場合、機能性ディスペプシアの症状が現れることがあります。

ヘリコバクターピロリ菌感染

一部の患者では、ヘリコバクターピロリ菌感染が関与していると考えられることがありますが、全ての患者に該当するわけではありません。

食事や飲食物質

特定の食品や飲み物に対する過敏性が症状を引き起こす可能性があります。ただし、個人差があります。

ストレスと心理的要因

ストレスや不安、心理的な要因が症状を悪化させることがあるとされています。

機能性ディスペプシア(FD)の治療

機能性ディスペプシアは原因、症状ともに多彩で、治療法も症例によってそれぞれ異なります。生活習慣の改善のみで軽快する方もいれば、一般的な胃薬で治る方もいる一方、抗うつ剤や漢方薬にしか反応しない方などもいらっしゃいます。

治療は、内服治療(症状改善)と食事・生活習慣の改善が基本となりますが、要因は患者さん一人ひとりで異なるため、しっかりとご相談しながら治療方針を決めていきます。

生活習慣の改善

生活習慣の改善

生活習慣の改善は、症状の緩和・再発防止にとても有効です。機能性ディスペプシアは自律神経の乱れによって症状が誘発されていることが多くあります。生活リズムが乱れている場合には、日常に十分な睡眠・休息と、栄養バランスの良い食事、適度な運動をプラスして生活リズムをつくり、自律神経の正常化を促しましょう。

また、できるだけストレスを溜めない暮らしを送ることもポイントです。「寝つきが悪い」「お腹が痛くなりやすい」「イライラしやすい」など、何らかのストレスサインがあったら、一休みして気分転換をしましょう。

ストレスを無くすというよりも、日頃から“ストレスと上手に付き合っていく”という意識を持つことが大切です。喫煙習慣のある方は、できる限り禁煙することをおすすめします。

生活習慣の改善ポイント

  • 十分な睡眠・休息を確保する
  • ストレスや疲れを溜めない
  • 栄養バランスの良い食事を心がける
  • 適度な運動を習慣化する
  • 禁煙を心がける

食習慣の改善

食習慣の改善

機能性ディスペプシアの予防には、食習慣の改善がとても重要になります。過食・高脂肪食・過度のアルコール・不規則な食事を普段から避けるようにしましょう。ただ、過食を改善する場合、毎日お腹いっぱい食べていた方に、急に厳しい制限をかけてしまうと、機能性ディスペプシアの原因にもなるストレスが大きくなります。

まず、食べ過ぎの回数を減らすことから始めて、その後少しずつ食事のバランスも意識していくとよいでしょう。高脂肪食は胃の動きを低下させる作用があるため、胃もたれや張り・違和感などの要因になります。

とくに揚げ物やクリームの多いデザートなどは控え、2食続けて食べることは避けましょう。また、アルコール、香辛料、高カフェイン(ブラックコーヒーなど)は、胃粘膜を刺激して酸の分泌が多くなるため、症状が出ている際には控えましょう。

早食いをしないことも大切です。食べ物をよく噛まず大きいまま胃に入れたり、入ってくる量が多かったりすると、とどまる時間が長くなり消化に時間がかかるため、胃もたれや張りの要因になります。胃酸の分泌も増加し、胃痛の要因にもなります。

胃は食事開始から15~20分で動きが強まるといわれており、この胃動きに合わせてゆっくり食べることで、症状が出にくくなります。さらによく咀嚼することで、迷走神経という自律神経が刺激され、胃の動きがよくなり好循環が期待できます。

食習慣の改善ポイント

  • 食べ過ぎに注意する
  • 決まった時間に食事をとる
  • よく噛んで、ゆっくり食事する
  • 食べてすぐに運動しない

摂取量の制限が必要なもの

  • 高脂肪食(脂っこい食事)
  • 消化が悪いもの
  • 甘いもの
  • 香辛料
  • ブラックコーヒーなどの高カフェイン飲料
  • アルコール飲料
  • 柑橘系の果物 など

薬物療法

薬物療法

機能性ディスペプシアの症状には、胃のはたらき(機能)の異常が症状として現れる場合と、通常の胃のはたらきを敏感に感じて症状が現れる場合(知覚過敏)があります。後者はストレスなどによって様々な刺激に対して敏感になることで起こります。

機能性ディスペプシアの薬物療法にはこれらの機序に対応する2通りのアプローチがあります。一つは胃で起こっている異常を改善する方法です。胃のはたらきに異常を起こす主な刺激は、胃の動きと胃酸です。

胃は食事をとると胃壁の緊張が緩み広がることで食べ物を溜めて、その後、食物を十二指腸へ送り出します。この一連の動作がうまくいかないと、張りや痛みなどの症状が起こります。それを改善するのが消化管運動機能改善薬です。

薬剤にはアコチアミド、モサプリドクエン酸などがあります。また、胃酸が過多に分泌されることで痛みが起きたり、十二指腸に多くの胃酸が流れ込むことで吐き気が起こったりします。この胃酸の分泌を抑えるのが胃酸分泌抑制薬です。薬剤にはプロトンポンプ阻害薬(PPI)、H2ブロッカー、カリウムイオン競合型アシッドブロッカー(P-CAB)があります。

もう一つのアプローチは、敏感になっている状態を改善する方法です。脳の敏感な状態を抑えることは難しいですが、一部の抗不安薬や抗うつ薬に機能性ディスペプシアの改善効果があることが示されています。また、漢方薬のなかには粘膜の知覚過敏を抑えたり、胃の動きを改善したりするものもあります。

なお、ピロリ菌感染がある場合は、ピロリ菌関連ディスペプシアの可能性を考慮して除菌療法を行います。除菌に成功することで症状の改善が期待できます。

治療に用いられる主な薬剤

  • 消化管運動機能改善薬
  • 胃酸分泌抑制薬
  • 抗うつ薬、抗不安薬
  • 漢方薬
  • ピロリ菌除菌薬(ピロリ菌感染がある場合)

当院では、患者さんの症状やお悩みを詳しくうかがった上で処方のご相談をしています。ご要望がありましたら、お気軽にお尋ねください。

機能性ディスペプシア(FD)の診断と検査

機能性ディスペプシアは、胃の粘膜に異常が認められないにもかかわらず、胃もたれ、みぞおちの痛み、早期満腹感をはじめとする腹部症状を呈していることが前提となる疾患です。

下記のような検査をしても疾患が特定できず、慢性的に症状が続く場合に機能性ディスペプシアと診断されます。

問診

まず、腹部症状をはじめ、症状が出ている期間や頻度、食生活、体重減少の有無などを確認します。「腹部症状」は、胃痛や胃もたれが代表的ですが、患者さんによって様々な言葉で表現されます。

専門的には「食後のもたれ感」「早期飽満感(食事開始後すぐにお腹がいっぱいに感じられ、それ以上は食べられなくなる感じ)」「心窩部痛(みぞおちの痛み)」「心窩部灼熱感(みぞおちの焼けるような感じ)」などに分類されます。

機能性ディスペプシアは、器質的な疾患がなく、このような症状が6カ月以上前から始まり、かつ直近3カ月間に週に数回程度症状がある状態と定義されています。

胃内視鏡検査・ピロリ菌検査

胃潰瘍・十二指腸潰瘍、胃がんなどの疾患を除外するため胃内視鏡検査を行います。胃内視鏡検査は、粘膜を直接観察できるため、ピロリ菌感染を含めて粘膜に異常があれば、その場で組織を採取して確定診断することができます。

腹部エコー・血液検査

みぞおち付近には、食道、胃、十二指腸以外にも肝臓・胆のう・膵臓といった臓器があり、これらに異常があると機能性ディスペプシアと同じような症状が現れることがあります。腹部エコーや血液検査などで周辺臓器の状態を確認します。必要に応じて腹部CT検査を行うこともあります。

当院で行う胃内視鏡検査は、経鼻内視鏡や鎮静剤を使用するため、患者さんにとって苦痛の少ない検査が可能です。胃内視鏡検査が初めてという方でも安心して検査を受けられる体制を整えておりますので、胃やみぞおち周辺に不快感を覚える方は、お気軽にお申し出ください。

TOP