大腸がんの初期症状は?|ふくろう内科クリニック|日野市豊田駅

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大腸がん

大腸がんの初期症状は?|ふくろう内科クリニック|日野市豊田駅

大腸がんについて

大腸がんについて

大腸がんは大腸に発生するがんで、良性のポリープ(主に腺腫)ががん化するものと正常な粘膜から直接発生するものがあります。

がん化してしまうと増大スピードが増します。また、進行に伴ってがんの根が深くなると周囲の臓器に浸潤したり、腹腔内にちらばったり、リンパ節や肝臓・肺などに転移してしまいます。

早期には症状がほとんどでませんが、進行すると血便・下血、便が細くなる、腹痛、便秘と下痢を繰り返す、貧血、体重減少、食欲不振など様々な症状がでてきます。大腸がんは早期に発見し治療すると十分に根治が得られますが、進行してしまうと根治が難しくなりますので早期発見・治療が非常に重要です。

大腸がんを早期に発見するためには大腸カメラを受ける必要があります。大腸がんの年齢別の罹患率を見ると30歳を過ぎた頃から上昇し、40歳を過ぎた頃から高まる傾向にあります。40歳を過ぎてままだ大腸カメラを受けたことがない方は一度検査を受けることをお勧めします。

大腸がんの考えられる原因

大腸がんの明確な発生要因は解明されておりませんが、生活習慣との関係があるといわれています。赤肉(牛、豚、羊など)や加工肉(ベーコン、ハム、ソーセージなど)の摂取、飲酒、喫煙により大腸がんの発生する頻度が高まります。

また、肥満や高身長といった身体的特徴をもつ人も大腸がんの発生する危険性が高いといわれています。また、家族歴との関わりもあるとされています。

大腸がんの初期症状

  • 腹痛が慢性的に続いている
  • 便秘や下痢が慢性的に続いている
  • 血便や鮮血便、粘血便が出た
  • 便が急に細長くなった
  • ここ最近で急に体重が落ちた
  • 便潜血検査で陽性といわれた
  • 大腸ポリープを切除された
  • 経験がある身内に大腸がんを発症した人がいる

上記のような項目に該当される方は大腸がんの可能性があります。大腸がんは発症初期の段階では自覚症状を感じることはほとんどありません。少しでもお腹に違和感を感じた場合はお早めにご相談ください。

大腸がんの検査・診断

大腸がんの確定診断には大腸カメラ検査が必要です。大腸がんを疑う症状がある場合は大腸カメラ検査を受けましょう。がんのある部位や広がりを調べるには注腸造影検査やCT検査、MRI検査などを行います。

大腸カメラ検査

大腸カメラ検査

大腸カメラは肛門からスコープを挿入し直腸から盲腸までの大腸全域を直接観察することができます。大腸がんを確定診断することのできる唯一の検査です。

検査中に大腸がんが疑われる病変があった場合、生検を行い診断することができます。ポリープがある場合は、そのまま切除することもできます。

便潜血検査

便潜血検査は便に血液が混じっているかどうかを調べる検査です。大腸がんのスクリーニング検査として自治体のがん検診などでも幅広く行われています。

便を調べるだけなので身体への負担が全くないのが最大の利点です。大腸カメラ検査などに不安が強い方はひとまず便潜血検査を受けると良いでしょう。

注腸造影検査

造影剤と空気を肛門から挿入しX線写真を撮ります。病変の場所や大きさ、全体像を把握することができます。

昔は大腸がんのスクリーニングにも使われていましたが、最近は主に外科手術の術前検査として行われます。生検はできませんので確定診断をすることはできません。検査の前には、大腸カメラと同様下剤を内服し腸の中をきれいにする必要があります。

CT、MRI検査

CT検査はX線を、MRI検査は磁気を使用して、体の内部を描き出す検査です。小さな大腸がんを診断することは難しいですが、ある程度の大きさの大腸がんは診断することができます。

確定診断には大腸カメラが必要です。また、周辺臓器へのがんの広がりや転移がないかなどを調べることができますので、大腸がんの術前のステージングには必須の検査です。

CTコロノグラフィー検査

肛門から大腸内へ空気を注入したうえでCT撮影を行い、画像処理を行って実際の内視鏡でのぞいているように画像を再構成する方法です。

大腸がんが疑われた場合は大腸カメラが必要です。どうしても内視鏡を奥まで挿入できない方などが良い適応です。

大腸カプセル内視鏡検査

カプセル内視鏡を水と一緒に飲み込み、腸管内部を進みながら内蔵の小型カメラで写真を撮影していきます。

画像は、肩にかけた記録装置に転送されます。ポリープの有無の確認などの大腸疾患の診断に使われます。苦痛がほぼないのが利点ですが、病変が見つかった場合は大腸カメラが必要です。

大腸がんのステージ

大腸がんはステージ0~Ⅳ期の5つに分類され、がんの深達度、リンパ節転移の有無、多臓器への転移の有無によって決められます。

ステージごとの状態

ステージ0

がん浸潤が粘膜内にとどまっているもの

ステージⅠ

がん浸潤が固有筋層までにとどまっているもの

ステージⅡ

がん浸潤が固有筋層を超えているもの

ステージⅢ

がん浸潤の程度にかかわらず、リンパ節への転移を認めるもの

ステージⅣ

がん浸潤やリンパ節転移にかかわらず、多臓器への転移を認めるもの

※大腸がん取り扱い規約(第9版)に準じた病期

大腸がんの治療

大腸がんの治療には内視鏡的治療、外科的手術、抗がん剤、放射線療法があります。

ステージ0~Ⅰ

がんが粘膜下層の1,000μm未満の深さであれば内視鏡的治療の適応となります。切除が可能な場合は内視鏡治療が適応となります。

内視鏡治療には金属のリング状のワイヤーを病変にかけて電気を通して切除する内視鏡的粘膜切除術(EMR)と、内視鏡の先端から電気メスのようなナイフをだし直接病変を切り取る内視鏡的粘膜下層切除術(ESD)があります。

この段階で発見し治療することができればほぼ根治することができます。

ステージⅠ~Ⅲ

がんが内視鏡切除できない場合は外科的切除となります。

切除した腸管をつなぐことができない場合は人工肛門となる場合もあります。再発が高いと判断される場合は術後に抗がん剤を投与することもあります。

ステージⅣ

肝臓、肺などに転移を認める場合は全身状態を評価し治療法を考えます。大腸がんと転移部分の両方が切除できる場合はどちらも切除します。

大腸がんだけ切除できると判断された場合は、出血、腸閉塞などの臨床症状を踏まえて切除を考慮します。切除が困難な場合は薬物療法や放射線治療が状況に応じて選択されます。

大腸がん手術後のフォローアップ

大腸がん手術後のフォローアップ

大腸がんの再発は、約7割が術後2年以内に生じるとされています。ただし、それよりも長い期間を経てから再発することがあり、術後5年までは定期的な検査が必要とされています。

当院では、大腸がん手術を行った医療機関と連携し、大腸カメラ検査や腫瘍マーカーの採血などの経過観察による再発の早期発見を行っています。

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