補助診断としてのAlvaradoスコア
Alvaradoスコアとは身体診察、採血検査にて虫垂炎の予測をするスコアリングシステムです。身体診察、採血検査にて下記項目を評価し点数をつけていきます。計10点のうち、7点以上は虫垂炎が疑われるため外科医への相談が必要です。5~6点は虫垂炎の可能性があるため、画像検査の追加が望まれます。また4点以下では虫垂炎の可能性は低いとされていますが、非典型例に注意が必要です。
身体所見の項目
37.3度以上の発熱 (+1点)
食思不振 (+1点)
嘔吐 (+1点)
右下腹部への痛みの移動 (+1点)
右下腹部圧痛 (+2点
反跳痛 (+1点)
採血の項目
白血球数≧10,000/μl (+2点)
白血球の左方移動 (+1点)
点数
7点以上:虫垂炎の可能性あり
5-6点:追加の画像検査で判断
4点以下:虫垂炎の可能性は低い(0ではないので注意が必要)
超音波検査
感度88%、特異度94%であり侵襲も少ない検査です。プローブを右下腹部に圧迫し、同部位に圧痛を認め、虫垂の直径が6mm以上であった場合に虫垂炎と診断します。有用な検査ですが、肥満や腸管ガスが多い患者様は検査が困難な場合があります。
CT検査
感度94%、特異度95%と感度においては超音波検査を上回ります。また肥満や腸化ガスなどにも影響されにくく精度の高い検査です。しかし、小児患者や妊娠中の患者に対しては注意しなければいけません。