胃カメラと大腸カメラを同日に受けるメリット、デメリット|ふくろう内科クリニック|日野市多摩平

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胃カメラと大腸カメラを同日に受けるメリット、デメリット

胃カメラと大腸カメラを同日に受けるメリット、デメリット|ふくろう内科クリニック|日野市多摩平

はじめに

ある一定の年齢になると「健康診断で異常を指摘された」、「おなかの調子がわるい、便通異常が続いている」などで胃カメラや大腸カメラを考える機会が出てくると思います。また、中には胃カメラと大腸カメラの両方を受けなければいけない方もいると思います。内視鏡検査が初めての方にとっては1つでさえ緊張する検査だと思いますので、2つ受けるとなると頭を抱える方もいるのではないでしょうか。また、働き盛りの年齢の方はそもそも検査を受ける時間がなく、できれば胃カメラと大腸カメラを同時にやってしまいたいと思う方もいると思います。検査を同時に受けて本当に大丈夫なのかなというお声も聞くことがありますが、同時に受けることにはいくつかのメリットとデメリットがあります。今回はそれぞれのポイントを説明します。

胃カメラと大腸カメラを同日に受けるメリット

1.時間的な負担が軽減される

一般的に胃カメラや大腸カメラは検査前の準備や内視鏡検査自体に時間と手間を要します。別々に受けると、2日間スケジュールを空ける必要がありますが、同日に受けることで1日に短縮でき、忙しい方でもしっかりと検査を受けることができます。

 

2.検査前、検査当日の食事制限の回数が減る

胃カメラや大腸カメラを受けるにあたり食事制限が必要となります。胃カメラの場合は検査当日のみですが、大腸カメラの場合は前日から食事制限が始まる場合があります。同時に受けることで煩わしい食事制限も1回で済ませることができます。

胃カメラと大腸カメラを同日に受けるデメリット

1.鎮痛剤の使用が推奨される

同日検査では胃カメラや大腸カメラを単体で受けるより検査時間が長くなるため鎮静剤を使用することをお勧めします。以前に内視鏡検査を受けたことがある方などは鎮静剤を使用しないで同時に検査を行うこともありますが、慣れていないと苦痛を感じることもあります。また、鎮静剤によってリラックスして検査を受けることで、しっかりと観察することができ質の高い内視鏡検査が行えます。

 

2.鎮静剤を使用すると1日乗り物の運転をすることができなくなる

胃カメラと大腸カメラを同時に行う方法のみに限らず、一般的に鎮静剤を使用するとその日は自動車、バイク、自転車などの乗り物の運転ができなくなります。また、受診の際も電車、バス、タクシー、徒歩でお越しいただくか、誰かに送迎してもらう必要があります。

 

3.実施できる医療機関、患者様が限られている

胃カメラと大腸カメラの同日検査を行うには専門的なテクニックと経験豊富なスタッフが必要です。消化器内科でもすべての病院・クリニックで同時検査が受けられるわけではありません。また重い持病をお持ちの患者様は同時に検査を行うことで体に負荷がかかり全身状態が悪化する可能性もありお勧めできません。

当院での胃カメラと大腸カメラの同日検査の流れ

<前日の流れ>

前日は繊維の少ない食事を召し上がっていただきます。夕飯は20時ぐらいまでに召し上がっていただきます。何を食べればよいかわからない方には検査食もご準備しております。

 

<当日の朝の流れ>

8時ぐらいから下剤を内服していただきます。12時頃までにお通じがきれいになるので、きれいになったら指定された時間に来院していただきます。お通じがきれいにならない場合は当院にご連絡いただければご対応させていただきます。

 

<来院後の流れ>

受付が終わったら検査着に着替えて検査室に入室します。生体モニター装着後に鎮静剤を使用し検査を開始します。

 

<胃カメラの流れ>

患者様がウトウトした状態で胃カメラを開始します。食道、胃、十二指腸を細かく観察し、必要であれば生検も行います。

 

<大腸カメラの流れ>

胃カメラ終了後、検査台に寝ていただいたまま速やかに大腸カメラを開始します。盲腸まで挿入したあとに上行結腸、横行結腸、下行結腸、S状結腸、直腸をしっかりと観察し、必要であれば生検を行い、ポリープがあれば可能な範囲で切除を行います。

 

<検査後の流れ>

検査後は鎮静剤の効果を拮抗する薬を投与後にリカバリールームへ移動し30分程度お休みいただきます。鎮静剤の効果が切れてきたところで着替えていただき、医師から検査の結果説明を受けます。生検やポリープを切除した場合は後日に病理結果の説明があるため再診予約をとり帰宅していただきます。

おわりに

私自身、勤務医時代に昼休みの時間を使って胃カメラと大腸カメラを同時に受け午後から仕事に戻りました(通常は1日休みを使って行います)。「働き世代で検査の日にちが多く取れない方」や「胃カメラと大腸カメラの検査が終わるまでの不安な期間を短くしたいという方」にこの方法は合っていると思います。また、下剤がなかなか飲めなくて大腸カメラを躊躇されている方は胃カメラを行う際に下剤を注入し、胃カメラと大腸カメラを同日に行う方法もあるためご相談ください。

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