体調がすぐれないとき、「内科」と「消化器内科」、どちらを受診すれば良いのか迷うことはありませんか？どちらも「内科」とつきますが、それぞれ専門とする領域が異なります。

一般内科は、風邪やインフルエンザといった日常的によく見られる病気から、より幅広い内科系の疾患まで、全身の不調を総合的に診る診療科です。

風邪やインフルエンザ、生活習慣病（高血圧、糖尿病、脂質異常症など）、感染症など、多くの内科疾患の治療を行います。

より専門的な検査や治療が必要と判断された場合、適切な専門医（循環器内科、消化器内科、呼吸器内科など）を紹介することもあります。

消化器内科は、食物を摂取してから排出されるまでの消化管（口から肛門まで繋がる管で、食道、胃、小腸、大腸が含まれます）や、消化を助ける臓器（肝臓、胆のう、膵臓など）に関する病気を専門的に診る診療科です。

具体的には、以下のような症状がある場合に消化器内科の受診が推奨されています。

• 胃痛（みぞおちの痛み）
• 胃もたれ
• 胸焼け
• 嘔吐・吐き気
• げっぷ
• 喉のつかえ感
• 腹痛
• お腹の張り
• 食欲不振
• 血便（便に血が混じっている）
• 下痢
• 便秘
• 嚥下困難（水や食物を上手く飲み込めない）
• 急激な体重の減少
• 健康診断での異常（便潜血反応陽性、バリウム異常所見、ピロリ菌陽性、肝機能異常など）

消化器内科で対応可能な主な病気としては、食道がん、逆流性食道炎、胃がん、機能性ディスペプシア、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、大腸がん、大腸ポリープ、潰瘍性大腸炎、過敏性腸症候群、虫垂炎などが挙げられます。

診療科によって、病気や症状を詳しく調べるために行われる検査も異なります。

一般内科や健康診断では、身長・体重、血圧測定、視力・聴力検査、胸部レントゲン、心電図、血液検査（貧血、肝機能、血中脂質、血糖など）、尿検査といった基本的な検査が中心的に行われます。人間ドックではこれらに加えて、腹部超音波や胃カメラ（上部消化管内視鏡検査）なども含まれる場合があります。

一方、消化器内科では、消化器に関連する臓器の状態を詳しく調べるための専門的な検査が多く行われます。主なものとして、食道、胃、十二指腸などを直接観察する胃内視鏡検査（胃カメラ）や、大腸の粘膜を観察する大腸内視鏡検査（大腸カメラ）があります。これらの検査は、病変を直接確認したり、組織の一部を採取して詳しく調べたりするために重要です。

また、腹部臓器（肝臓、胆のう、膵臓、脾臓、腎臓など）の状態を画像で調べる腹部超音波検査も消化器内科でよく行われる検査です。超音波検査は、腹部だけでなく、心臓、甲状腺、頚動脈なども対象となることがあります。

一般内科は全身を幅広く診る「かかりつけ医」的な役割を担い、日常的な体調不良や健康管理に対応します。一方、消化器内科は消化器系に特化し、腹痛や吐き気、下痢、便秘などの症状や、消化管、肝臓、胆のう、膵臓などの病気を専門的に診断・治療します。

当院は消化器内科専門のクリニックとして、皆様のおなかの健康をサポートいたします。
また、鎮静剤を使用した苦痛の少ない胃カメラ・大腸カメラを行い、消化器系の病気の早期発見・早期治療に尽力しています。

「最近、胃の調子がおかしい…」「便潜血検査で陽性が出た…」など、おなかのお悩みは当院までお気軽にご相談ください。