腸管膜静脈硬化症|ふくろう内科クリニック|日野市多摩平

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腸管膜静脈硬化症

腸管膜静脈硬化症|ふくろう内科クリニック|日野市多摩平

症例提示

中年女性が血便、腹部不快感にて当院を受診。悪性疾患精査目的にて大腸カメラを行ったところ盲腸~横行結腸にかけて青銅色の粘膜を認め、びらんが散在していた。病理検査を行ったが悪性所見は認めず、再度問診を行うと慢性的な鼻炎で辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)を内服していたとのことで腸管膜静脈硬化症と診断した。

腸管膜静脈硬化症とは

腸管膜静脈硬化症はまれな疾患であり主に山梔子(サンシン)を含有する漢方薬を長期服用することで発症します。山梔子内の成分が腸管膜静脈を線維性肥厚、石灰化させ腸の血流がうっ滞することで慢性的な虚血状態となります。右側結腸(盲腸、上行結腸、横行結腸の一部)にできることが多いです。

症状

主な症状としては慢性的な腹痛、便通異常(下痢や便秘)、血便、体重減少、腹部膨満感などがあります。

 

治療

まずは原因薬剤の中止が必要です。 軽症例では絶食、輸液、腸管安静などの保存的治療が行われます。腸閉塞、穿孔、重度の出血などの合併症例や保存的治療無効例では、右側結腸切除などの外科的治療が必要となる場合があります。

 

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